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現役ジャーナリス集団が新型メディアを目指す

【文化】乃木坂・欅坂と哲学者ニーチェ

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乃木坂46が2011年に発足してから7年

妹グループの欅坂46が発足してから3年。

 

坂道グループはまさに上り坂。

人気の秘密は「かわいい」と「オシャレ」
AKBグループ=元気で親しみやすい公立の子
坂道グループ=はおしとやかな私立の子
というイメージが定着しているということです(出典不詳:新宿ゴールデン街付近)。
乱立するアイドルグループが不器用だけど、がんばります型なのに対し、坂道グループはハナからオシャレで洗練されたイメージです。

PVも水着やロリロリ衣装、ぶりっこダンスは避けて、シャープにしています。女性ファッション誌との連携もうまくいき、オトコのなぐさみものにならず女性からも支持を得ているのも大きいと指摘されています。

 

乃木坂も欅坂もビジュアルやバラエティ番組での活躍にばかり注目が集まりますが、楽曲はどうでしょうか。流し聞きしていると気づきにくいですが、歌詞を文字で読むとかなりエッヂが利いていることが分かります。少しご紹介させてください。

この瞬間を無駄にはしない 人生あっという間だ 周りなんか関係ない
みんなに合わせるだけじゃ生きている意味も価値も無いだろう
乃木坂46 「ジコチューでいこう」

流されてしまうこと抵抗しながら生きるとは選択肢 たった一つを選ぶこと
乃木坂46「きっかけ」

君は君らしく生きて行く自由があるんだ大人たちに支配されるな 初めから そうあきらめてしまったら 僕らは何のために生まれたのか?
欅坂46 「サイレントマジョリティー」

不協和音を 僕は恐れたりしない 嫌われたって 僕には僕の正義があるんだ殴ればいいさ 一度妥協したら死んだも同然支配したいなら 僕を倒してから行けよ!Discord, discord Yeah! discord
欅坂46 「不協和音」

生きるとは変わること
欅坂46 「二人セゾン」


AKBグループも坂道グループもいずれも全て秋元康氏の作詞ではあるのですが、AKBグループの歌が恋愛や友人関係などの10代の甘酸っぱい歌詞が多いのに対し、乃木坂と欅坂は「生き方」をテーマにした骨太な歌詞が多いです。
一貫して「人目を気にせず好きに生きる」「人生は一度だけだ」というメッセージがあり「それができないならば死んでるようなものだ」というニュアンスの歌詞も加えられています。サラリーマンは「私の人生はなんと無価値なのか」と悲しくなったり、「そう言われても好き放題になんか生きられないよ」と憤ったりするでしょう。

 

あまりにニーチェ的
ドイツの著名な哲学者ニーチェは「このたぐい」の名言、格言で著名です。NMB48の須藤璃梨華さんの著書、「人生を危険にさらせ」もニーチェの言葉です。哲学的な思想というよりは、名言・格言が取り上げられることが多い人です。中2病的ではありますが、やはり「人生一度きり」「やりたいことをやれ」というメッセージが強いです。

世論とともに考えるような人は自分で目かくして耳もふさいでいる。
ニーチェ「反時代的考察」より

あらゆる人間は、いかなる時代におけるのと同じく、現在でも奴隷と自由人に分かれる。自分の一日の三分の二を自己のために持っていない者は奴隷である。
ニーチェ 「人間的な、あまりに人間的な」

この瞬間を楽しもう
ニーチェ「悦ばしき知識」より

 人生は登ろうとする。登りながら自己を克服しようとするのである。
ニーチェ 「ツァラトゥストラ-二部」より

 乃木坂・欅坂もどこかこのニーチェ的な思想の水脈が流れている気がします。昨今の脱サラリーマンの潮流―は言いすぎかもしれませんが、YouTuberやブロガーなど「好きなことで生きていく」人生の潮流とこの水の流れが合致したのかもしれないと感じます。あんまり適当なことは言えませんが、私は好きです!

 

最後に

新聞の強味は、そこで働くひとりひとりが全然、義務も束縛も感じないところにある
ニーチェ 

「人間的な、あまりに人間的な」

 

わー。耳が痛い。