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現役ジャーナリス集団が新型メディアを目指す

【社会部】警察権力の監視 捜査・傍受の実際

警察の捜査の実際について教えてほしいというお声があったので、書いてみました。

映画やドラマみたいな派手さはないですが、逆にえ?こんなものも調べられるの?ということはあるかもしれません。


❒警察は何でも調べることができる❒

https://www.npa.go.jp/common/img/top/04_counterTerrorism.png

警察庁Webサイト

警察は「私たちに調べられないものはない」と豪語するのは本当です。裁判所の令状さえあれば本当に何でもかんでも調べることができます。人身を拘束する逮捕状と違い、捜索差し押さえ令状(ガサ状)は比較的簡単に出ます。

捜査関係事項照会書にいたっては、強い法的拘束力はないものの、ほとんどの企業は開示に応じているのが現状です。そもそも警察官が大挙して来て、あれを見せろこれを見せろと言われたらたいていの人は法的根拠なんか度外視して、顧客名簿や防犯カメラの映像を見せるでしょう。

事件の際に警察が調べるのは以下のようなものです。

 

❒こんなモノが調べられる❒f:id:uncensorednewz:20181120025126j:plain

携帯電話
携帯電話の場合は通信会社に紹介するよりも現物を押収して解析することが一般的です。LINEにしろメールにしろサイトの閲覧履歴にしろ端末に残っているものがほとんどです。
通話履歴-誰とどのぐらいの長さ話したのかという履歴の照会ができます。通話の内容やメールの内容は現物を押収しなければわかりません。

位置情報ー基地局がカバーするおおよその地域が特定されるので、その地域で目撃情報や防犯カメラの映像を探します。
微弱電波やGPS-携帯の位置情報を確認することができますが、思っているほど正確でありませんし、電源が落ちれば全く反応しません。(微弱電波については電源が落ちてもわずかな電気信号の発信が続いているという都市伝説がありますが誤りです)


防犯カメラ映像
殺人・強盗・窃盗・交通事故など発生型事件の犯人の行方を追うことが多いので、コンビニや商店街などは令状なしでほとんど無条件にその場で警察に開示します。警察は画像を広く捜査員や地域警察官と共有したり、時にマスコミを通じて公開して検挙に役立てています。捜査をして容疑者を検挙した後は今度は証拠として裁判で使われます。都心の防犯カメラはほぼ無限に追いかけるることができるので電車やタクシーを乗り換えても無駄な抵抗です。
※以外とモメるのは「そういう団体」の事務所のカメラです。拳銃が撃ち込まれたんだから撃ち込んだやつや車が写っているだろうと言っても「警察に渡すわけにはいかねえ」と拒否され、令状を持って行く頃にはデータが消去されていることも。

 

金融機関口座
詐欺や横領、組織犯罪の捜査など内偵型事件の捜査で不審な振り込みや送金を調べる中で必要になることが多いので、急に見せろということは少ないですが、逃亡中の場合などは利用履歴から足取りを追うためには即刻開示を求めます。一般的には「捜査関係事項照会書」などを作成して銀行やカード会社に開示を求めます。会社のプライバシーポリシーによっては裁判所の令状が必要なこともありますし、海外の会社だとそもそも日本の警察に協力しないところもありますが、日本ではほぼ全ての金融機関が警察に協力しているのが実態です。以前は顔なじみの銀行の支店長に頼んだり、天下りした警察OBを利用して正規の手続きを踏まずに調べていたケースもあったそうですが、現在では無いと思います。

 

ライフライン
水道、電気、ガスの使用・契約状況の確認です。事件捜査というより死亡(変死)の身元特定が主になります。たとえば1人暮らしでマンションの1室で孤独に亡くなっている人が見つかったとします。大家さんに聞いても身元が判然としないことも多いですが、公共料金には正式なフルネームが書かれていますし、そこから銀行口座や行政の窓口を調べれば様々なことが分かります。水道、電気、ガスは普通に生きていれば使用するでしょうから、それの使用が止まった時期が死亡の時期と予測することもできます。また、公共料金の支払人が別人名義だった場合などはその人が家族や知人だったりと死亡を知らせたり、身元の確認に役立てることもできます。

 

病気・通院歴・歯形
死亡(変死)した人についての照会です。世の中、急に倒れて死んでしまう人は以外と多いものです。司法解剖をしても死因が分からないことはよくあります。そんな時、通院先の病院に聞けば「末期のガンだった」とか「不整脈の持病があった」とか「脳に血栓があった」とかの情報が得られ、死因を特定する助けになります。歯形も身元特定には必要なもので、歯科医師に照会をかけることがあります。生存している人の病歴は医師法の守秘義務があり漏らせません。

 

指紋やDNA

犯人だとして捜査している人に「ちょっと唾ください」とか「指紋をここに…」なんてことをしたら姿をくらませられてしまいます。家庭のゴミや、尾行中にゴミ箱に捨てたペットボトルなどを回収して指紋やDNAを採取します。捜査に使うための採取は合法ですが、それを裁判での証拠にできるかというとまた別の問題なので、逮捕してから正式に指紋とDNAを採取します。

 

買い物履歴・カードの使用履歴
近くのスーパーや量販店で何を買ったか、インターネットで何を購入していたかなども徹底的に調べられます。たとえば覆面で指紋やDNAを残さなかった強盗事件の容疑者でも事件の前に犯人が使っていたのと同型の包丁、目出し帽、靴を購入していた場合は現物が見つからずとも状況証拠として大きな意味を持ちます。

 

保険の契約状況確認
保険金殺人の捜査・・・ということもあるかもしれませんが、単純に死亡保険の受取人の家族や知人を探して亡くなった人の死亡の事実を知らせたり、身元を確認するために連絡を取る目的がほとんどです。

 

ネットの閲覧履歴
パソコンや携帯本体の端末を押収して調べるのが主流です。現物を犯人が処分したり隠したりしているときにはプロバイダーに照会をかけてアクセスログを引き出すことになります。たとえば、バラバラ殺人事件で犯行を否認している容疑者の閲覧履歴を調べて、「遺体 処分」とか「死体 処理」「殺人 懲役」などの閲覧履歴があれば、疑いは強まりますが、状況証拠でしかなく、犯人だと決めつけると冤罪を生む可能性があります。性犯罪の捜査でも「コイツは痴漢モノの動画ばかり見ているからクロだ」みたいな決めつけもしてはいけないことだそうです。

 

ホテル・マンガ喫茶などの滞在履歴
逃走犯人の行方捜査、未成年の家出人、行方不明者の捜索などに使われます。偽名が使われる場合もありますが、外国人はホテルでパスポートのコピーを取られたり、マンガ喫茶では身分証の提示を求められたりするので以外と手がかりになるようです。警察手帳1つで開示しているのが実態ですし、観光協会や旅館組合で大々的に手配・照会をすることも多いです。

 

公共交通機関の利用履歴
スイカやクレジットカードを使っていれば一撃必殺です。現金で払っていても駅の防犯カメラやタクシー協会の無線網を駆使すれば網がかけられます。

 

警察内部への照会
恐ろしいことですが、監察事案では割とよくあることです。監察事案というと映画やテレビでは汚職や暴力団との癒着ですが、実際には社内不倫の調査がほとんどです。既婚の警部と若い巡査部長が日曜日にディズニーランド近辺で電話してるとかいうのを調べています。警察内部で開示が求められ、即座に会開示されます。悲しい仕事です。

 

※ないものはない

防犯カメラにしろ携帯の履歴にしろ保存期間が過ぎていたり、データがうまく保存されていなくて「ないものはない」というオチになることもあります。特に最近の携帯アプリはバックアップにお金をかけていなくて、1ヶ月ぐらいでデータが消えるとか、保存に失敗していたということはあるあるだそうです。

 


❒「監視」されている人はごくわずか❒

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事件の疑いがあって事後的に捜査を受けることがあっても、日々、携帯電話やメールのやりとりを傍受されたり、GPS端末で行動を監視されている人はごくわずかです。そのほとんどは警備公安が対象とする過激派やテロリスト的な傾向のある集団と暴力団の関係者で、前科前歴のある人たちが中心です。そういった人物であってもこうした監視対象にするのには具体的な犯罪の容疑の根拠を持って裁判所から捜査の令状をもらいうけることが必要です。事件後の捜査の令状であればまだしもまだ事件を起こしていない人のプライバシーを侵すとなると相当に高い容疑性が必要になります。普通に生活している人に対して、「アイツは最近生活が派手で怪しいから電話を聞いてみよう」などということは認められていません。
一方で物理的な尾行と監視は日常的に行われています。警察は「行動確認=コーカク」などと気軽に呼んでいますが、朝家を出るところから昼ご飯はマクドナルドだったとか、居酒屋で後輩と飲んだとか、奥さんと映画を見たとか愛人とホテルにしけ込んだとか、何もかも調べ上げられます。結果、事件と関係なかったとしてもそのまま情報だけ保管されています。結構恐ろしいことです。
警察の尾行は凄まじい訓練の集大成なので、一般の人が振り返ってもただ、平凡な顔をした人たちの群れしか見ることはできません。

 

❒日本は警察がCIA的な権力を一手に持っている❒

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日本では捜査権や逮捕権を持っている組織がいくつかありますが(厚生労働相麻薬取締部、国税局、海上保安庁、労働基準監督署etc※検察庁は警察とほぼ一体と見なします)その中で全国30万人というマンパワーと3000億を超える予算は圧倒的というか、他の機関とは一切比べものにならない強大な機関です。

基本的には警察官の多くは真面目な善人であると信じていますし、実際に仕事で会った人たちを思い浮かべても大半はそうだと思います。しかし、いかに自分たちが異様な特権を与えられ、重大な責任を負っているのかについて理解しているかというと疑問を抱くことはありました。警察がいう「責任」は主に正義の行使、犯罪者の検挙、犯罪の防止という積極的責任のことで、自分たちの特別な捜査権限、逮捕権限で人や社会に甚大な影響を及ぼしてしまという消極的責任については理解が乏しいと言わざるを得ない人も少なくないと思います。

 

ごく普通に善良に生活していれば全く関係ない話なので、

気にしなくていいと思いますが。

 

 

 

 

【外信部】アメリカ 米中間選挙報道を検証する

 

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アメリカの中間選挙日本でも注目が集まりました。
日本がアメリカの属国であるとか、安倍政権はドナルドトランプに頭が上がらないという密度の濃い議論はさておき、なんでよその国の選挙を日本中のマスコミが報道するのかという素朴な疑問に誰も答えないまま報道が過熱した真相を探ってみます。

 

❒基礎知識❒

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https://www.visitthecapitol.gov/about-congress

どういう選挙なのか
2年に1度、下院(日本の衆議院に相当)の全議席と上院(日本の参議院に相当)の3分の1が改選される選挙。大統領の任期4年のちょうど真ん中の2年目にあたるので中間選挙と呼ばれています。大統領自体は変えられませんが現政権に対する折り返し地点での審判の意味合いを持ちます。
個別議員の勝敗より総合的な議席数に注目。
大統領の所属ずる政党が多くの議席を取れば、大統領の政権運営にもおおむね指示があることの証明になります。逆に大統領の所属する政党が負ければそれは大統領への不支持を意味します。今回の中間選挙では下院でわずかに民主党過半数を占め、トランプ大統領「あんま調子のんなよ」というメッセージを送りました。


オッサン、われ関せずの模様。


❒2大政党制❒

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前回は赤組が大勝
アメリカは2大政党が入れ替わり立ち替わり政権を握る構造になっています。右や左に触れると高級官僚たちの出世や異動にも影響し、国の目指す方向性がガラリと変わります。

共和党保守政党(日本の自民党的な)
最近:トランプ大統領 ブッシュ大統領
支持層にものすごくザックリとハッシュタグを付けると
#白人  #大企業 #伝統的富裕層 #軍隊 #右翼 #戦闘機 #ガテン系産業 #マイノリティ認めない #LGBT嫌い #政治解決より戦争 #マッチョ #ヒマがあれば筋トレ #伝統を守る #カントリーミュージック

 

民主党革新政党(日本の民主党的な)
最近の大統領:オバマ大統領 クリントン大統領
支持層にものすごくザックリとハッシュタグを付けると
#黒人やヒスパニック #左翼 #貧困層 #反戦 #知的職業 #マイノリティ #LGBT認めよう #メガネ #スポーツより読書 #高学歴 #We are the world  #ロック 

 

www.imdb.com

アメリカで人気のアニメ、「サウスパーク」が2004年の大統領選挙に合わせて制作したエピソードDouche and Turd(バカとアホ)」アメリカの2大政党を批判した作品として知られています。
主人公たちの小学校のマスコットキャラクターの選挙で
「Douche(浣腸器具)=俗語でバカの意味」
「Turd Sandwitch=(アホなサンドイッチ)」
のどちらかを選ばなくてはいけなくなります。
主人公はあまりのくだらなさに校内選挙の投票を拒否しますが、最後は「バカかアホしかいなくても投票することに意味があるんだ」という説得に応じて投票します。(結果、主人公の一票は全く届かずという悲しい結末)
共和党民主党もどっちも一長一短の政策で、アメリカ人はうんざりしながらも選挙になると盛り上がり、しばらくすると盛り下がるという無限ループを繰り返します。
「議論することが民主主義」という点では正解かもしれません。

 

❒日本のマスコミがやる理由って❒

https://pbs.twimg.com/media/DrHyZ6bVYAADJ69.jpg

twitter.com

本題です。

アメリカのメディアが自国の選挙で熱狂するのは分かりますが、なぜ日本のメディアも中間選挙に熱狂するのでしょうか。ちなみにアメリカでは日本の衆議院選や参議院選はおろか、首相が誰に決まったかもほとんど報道されません(米在住者証言)。

 

実際、ほとんど日本に影響がないのが実態で、各社日本への影響については「株価が変動するかも」という話ばかりでした。要するに日本で報道する意義については最初からどこかに放り投げた状態で「いや、まあ、やるっしょ」みたいな空気感で報道が進んでいました。
新聞は有識者に、テレビ局は街頭のサラリーマンに突撃インタビューをしてさも日本中が興味があるかのように演出しています。

マスコミ内部の人間から見てもあまりよく分かりません。外信部の特派員や政治部の記者となんとなく話をしてみたところ「毎回、力入れてるし、他社もやってるから」くらいの認識しかありません。

 

が、これがことの本質では無いかと思います。

 

社内的プレゼンスを示したいというのと、マスコミ全体のお祭りムードのため、「報道するのがあたりまえ」という前段無視の状況が作り出されているのです。どうせ人と費用をかけて取材するんだから「すごい話があるよ」と社内、社外に騒ぎたいだけ。本当にこれにつきてしまいます。

 
日本シリーズを見る阪神ファン

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このブログの冒頭でも気軽に「日本でも注目が集まりました」とコメントしていました。さらりと読まれた方が多かったかもしれません。しかし、体感的にはほとんどの日本の人たちはマスコミが騒ぐから「流し見」はしたかもしれませんが「注目」まではしていなかったのではないでしょうか。
ただ単純に赤組青組が試合をするよとずいぶん前から煽られて→どっちが勝つかなという意味では注目していたかもしれません。

プロ野球日本シリーズの広島カープVSソフトバンクの決勝を阪神ファンが見るみたいな感じで見た方が多かったのではないでしょうか。

 

「興味ないねんけどどっちが勝ったか気になるやん」

 

マスコミはそんなことに気づいているのかいないのか。

すごくいっぱいがんばって報道したからすごくいっぱい興味を持ってもらったはずだみたいな盛大な論理破綻をもろともせず特派員や政治部のデスクが速報や関連記事を執筆しました。

 

そして新橋の居酒屋で「いやー中間選挙は注目が集まったなあ」と言いながら居酒屋で選挙の打ち上げをしています。

 

 

【文化部】ハロウィンと量産型若者と阿波踊り

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覇気が無いと言われて久しい若者ですが、一体キミたちは日ごろどこに隠れているんだと聞きたくなるような元気いっぱいの若者があふれていました。

 

❒量産型〇〇❒

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語源はガンダムの量産型ロボットのようです。
大量生産の家電や自動車のように突出した個性は無く、それなりに機能的で安価でなんとなく売れていく存在。
雑誌そのままのコーディネートの服と髪型で学食に集まると個体識別ができない・・・みたいな大学生を「量産型大学生」と呼び始めました。
無個性で迎合的、周囲に引きずられ、浅く広い人間関係が広がり「あ、ユウジのサークルの後輩」とか「ミキちゃんのゼミ仲間」みたいなふんわりした人間関係のレッドオーシャンTwitterやLINEで広がり続ける。
「量産型サラリーマン」や「量産型就活生」などと派生したようです。

 

❒ハロウィンは量産型のお祭り❒

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量産型は無個性と揶揄される一方、友達が多く社交的で「リア充」「陽キャ※」な趣もあります。ハッシュタグ的には#話題のパンケーキ屋さんで女子会 #会社の同期とバーベキュー #ディズニーランドでインスタ映え みたいな感じでしょうか。
※陽気なキャラという若者言葉、逆は陰気なキャラで「陰キャ」。 
渋谷のハロウィンはまさに量産型による量産型のためのお祭りに見えます。ウォーリーやバニーガールのおそろい集団や、コスチュームはバラバラながら仲間とダンゴ状態で移動する集団。今夜は自分がイチバン目立ってやるというバイタリティのある若者はごく一部で同じコスチュームに埋没してしまう「コスかぶり」も気にせず「イチ参加者」的な立ち位置の人が多い印象です。ドンキ・ホー手は量産型コスチュームを大量販売し、量産型が大量購入しています。コスかぶり率は異常ですが、別に突出して目立とうとしていない量産型文化の中では特に問題は無いのかもしれません。

 

❒仮装の中での仮装は日常より没個性❒

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仮装は個性の表現でしょうか?何でもない日に渋谷のド真ん中を仮装して歩けば「個性的」ですが、周囲が仮装をしている時に一緒に仮装をするのは日常よりもさらに「没個性的」な状態かもしれません。まして仮装で素顔も分からない状態で仮装の人混みに紛れればではさらに個が分からなくなり、究極の没個性感に陶酔します(私はそうでした)。こうした「自分は何者でも無い」という気持ちから普段はしない迷惑行為をしてしまう人が増えるのかもしれません。

 
❒量産型を阿波踊りを考える❒f:id:uncensorednewz:20181119233937j:plain

徳島県阿波踊りの歌があります。
踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々♪
「楽しく踊るアホと静観するアホがいる。同じアホならば踊るアホの方が楽しくていいじゃないか(人間なんてみんなアホだが、何か行動を起こす方が何もしないでいるよりはいいではないか)」というメッセージです。
量産型は仲間に釣られて渋谷に突撃し、トラブルに巻き込まれたり、泥酔したり、サイフやケータイを無くしたりして「阿呆」かもしれませんが、見知らぬ人と出会い、普段見られない町の景色を見ています。何はともあれ経験・体験を積んでいるのは間違い無いです。そう考えるとじっとしているよりは視野や可能性が広がると思います。
量産型は案外、やや停滞している日本でエネルギーに満ちた集団なのかもしれません。

 

 

 

違いますか(笑)

【生活部】パスタの作り方より食べ方を考えてみます

❒日本パスタ協会に見る日本のパスタ文化❒https://www.pasta.or.jp/content/images/content_index_mainpic.jpg

1972年7月 社団法人   

全日本マカロニ協会として発足
2002年2月 社団法人   日本パスタ協会に改称
2013年4月 一般社団法人 日本パスタ協会に改称
国内のパスタ生産は、1950年代に本格化して以来、着実に成長を続け、日本の食生活にしっかりと根付いてまいりました。これも皆様の日頃のご愛顧のお陰と心から感謝申し上げます。―日本パスタ協会HPより
https://www.pasta.or.jp/
さらりと書かれていますが、戦後まもないころから日本のパスタ生産は本格化していたことに驚きます。
発足当時は「全日本マカロニ協会」でしたが、最近はマカロニはあまり見なくなりましたね。スパゲティもやや死語で今は「パスタ」が主流ですね。ペンネ、フェットチーネ、ラザニアもなじみ深いものではないでしょうか。私が若い頃は「これはラッザーニャていうイタリア南部に伝わる伝統的家庭料理で・・・」などと講釈を垂れる人がいましたが、今の若い人にとっては特別シャレたものではないでしょう。国内のパスタ界隈の変化は目まぐるしいですね。

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トップ | 日本イタリア料理協会
日本イタリア料理協会は今年でやっと30年、日本パスタ協会より16年も後に発足していることを考えると日本でパスタ、スパゲティは「イタリア料理」よりももっと以前から単一の食べ物として日本の国民食として定着と進化を続けてしてきたような気がします。

日本はカレーライスやラーメンよろしく、海外の料理を大幅にアレンジするのが得意です。パスタの世界にもその際脳を存分に生かし、実に多くのレシピが開発されました。ナポリタンとたらこスパゲティは日本独自の最強レシピで、今では外国に輸出するまでになっています。市販のパスタソースも数え切れないくらいあります、80年代~90年代くらいまでは専門店にしかなかったジェノベーゼやイカスミ、ボンゴレやカルボナーラもお手頃価格でスーパーに並んでいます。最近はお吸い物メーカーさんがパスタにも使えるよと販路を拡大しています。

 

❒日本のパスタは至高?❒f:id:uncensorednewz:20181119225850j:plain

ファミレスでもアルデンテ!
海外の人たちと話していても日本のパスタが世界でイチバンおいしいのではないかという声もたびたび聞きました。外国人の食通は日本のパスタはどこに行ってもアツアツのアルデンテで出てくることに感心していました。「日本のパスタはファミリーレストランだって温かいアルデンテの状態で出てくる。欧米のレストランでは茹で置きのパスタをソースに入れて作るのが主流だ。麺は伸びていて温度もぬるい。よほど高級なところに行かなければホットなアルデンテには出会えない」ということでした。
確かに私もイタリアに短期間滞在したことがありますが、日本のような湯気の立つアルデンテにはお目にかかれず、のっぺりとした思い出しかありません。ローマの中心部にいたっては作り置きを平然と暖め直す店が人気を博していて、「サイゼリアを見習え」と心の中で悪態をつきました。

 

❒作り方より食べ方がカギ?❒f:id:uncensorednewz:20181119230515j:plain

一方で彼らと食事をしていると気づくことがあります。そう言いながらもパスタをゆっくりと食べているのです。彼らのペースに合わせようとフォークを置いてみるものの、目の前で冷めて乾いていくパスタを見ていると日本人の心がそわそわしてきます。やはりラーメンやうどんと同じで麺類はアツいうちにハフハフとほおばるという習性が身についているのを感じました。
そんな考えがあるイタリア料理店のパスタをいただいたときに変わりました。店名は言えませんが、政財界、著名人が足繁く通うお店で、私は偶然にも財界の食通の人に誘われてお邪魔しました。おいしい前菜に続いてジェノベーゼのパスタが出てきました。口に入れると温かいのですが、ゆでたてアツアツではありませんでした。財界の人はゆっくりとフォークに適量のパスタをまいて、口の中でよく噛んでいました。いつもはツルツルと食べる私ですが、まねをしてモグモグと食べてみました。そうすると噛めば噛むほど口の中にソースとパスタの小麦粉の香りが広がりました。
食通のアメリカ人も、ローマッ子ももしかしたらこの体験をしていたのかもしれない、ハフハフ食いをしてきた自分はもったいないことをしてきたのかもしれないと、激しく後悔しました。
それ以来、私はパスタは少しさましてモグモグ食いをするように心がけています。多少温度は下がりますが、ラーメンやうどんのように汁物ではないので伸びることはありません。

 

❒冷まし食いは他の料理でも❒f:id:uncensorednewz:20181119231121j:plain

日本人はやっぱりできたて、ゆでたて、あげたてと「~たて」にこだわりがあると思います。必然的にアツアツのうちに食べることが推奨されます。これは子どもの頃からお母さんに言われていた「あったかいうちにたべなさい」文化が染みついたものでは無いかと思います。
またしても先ほどの財界の人に連れていってもらったある高級焼き肉屋さんでの話ですが、その店は客席には網を置かず、厨房で焼いた肉を運んでくるスタイルでした。これがまたゆっくりかみしめるとおいしくて「ジュージュー焼きたてでほかほかご飯」な食べ方をしてきた私にとってはまたしても衝撃初体験となりました。
ブラジル人の友人が以前、日本人は焼肉をあまりに熱いうちに食べ過ぎている。あんな食べ方では肉の味をちゃんと味わっていないと言われたのを思い出しましたブラジルのシュラスコはゆっくりと焼かれていてそんなにアツくないから、ゆっくりよく噛むと肉のうまみを感じるというのです。今思えば納得できます。
私もラーメンや焼肉、定食などは温かいうちにハフハフ食いをしてしまうこともありますが、たまに「冷まし食い」するようにしています。食べたいように食べるのがイチバンだとは思いますが、お試しいただきたく。

 

 

 

【社会部】食品・建設「偽装問題」とこじはるのHDD

一発目からよくわからない話で申し訳ございません。

建設や食品、自動車など最近何かと話題の偽装について書かかせていただきます。

 

❒「偽装」はただの「ウソ」と違う❒

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そもそも「偽装」はただウソをつくこととは違うようです。

「人をだまして利益を生もうとすること」を指します。友達にスーパーで買った1貫100円のマグロの寿司を銀座の高級店の大トロと偽ってごちそうしても、それは「ウソ」でしかありませんが、その友人に500円で売りつけるとなればそれは人をだまして400円の利益をせしめようとするもので、「偽装」になります。耐震偽装、食品偽装いろいろありますがすべて利益を得ようとするためのウソです。そこがただのウソと決定的に違うところで非難されるべき部分なのですが、きちんと言葉の意味が説明されないままに報道がされているので、「そんなに悪いことかしら」と考えてしまう人がいるのではないかと思います。

 

❒経済活動のルール違反という観点❒

http://www.kyb.co.jp/images/visual_img23.jpg

KYB株式会社公式ホームページ

 

激しく糾弾されている免震ダンパー問題ですが

国土交通省の見解は
「改ざんされた可能性のある免震・制振装置はそもそも建築基準法の耐震性をクリアした建物に設置されている。震度7程度の地震でも建物が倒壊することはない」

え?じゃあ、大丈夫じゃない?

確かにわずかな数値の改ざんであればいざ地震が来ても、ほとんど実害がない可能性もあります。この問題について「国交省やマスコミが重箱の隅をつついて騒ぎすぎている」と指摘する人もいるようですが、そこは少し違うような気がします。

経済社会で企業は何とか利益を出そうと頑張るわけですが、利益を追求するあまり商品の質や安全性をないがしろにする危険をはらんでいます。そこで、国は社会に粗悪なものが出回ったり、私たちが危険にさらされないように規則を定めています。その決められたルールに縛られながらもなんとかして利益を出そうと企業は努力します。その仕組みはスポーツのルールと同じです。サッカーでボールを手で持って走り回る選手がいたら、まともな試合にならないのと一緒で、ルール違反をした企業にはペナルティが課されないのは、経済活動という試合そのものの根本を揺るがすことになります。そういう観点から厳しい追及は必要だと思います。

 

❒「HDD」を許さない社会❒

http://www.akb48.co.jp/kojimatsuri/images/visual_pc.jpg

こじまつり | AKB48公式サイト

 

 元AKB48のこじはること小嶋陽菜さんは以前パソコンメーカーのコマーシャルの企画で「HDD(ハードディスクドライブ)って何?」というクイズに

「H はい
 D だいたい
 D 大丈夫だと思います。」

と秀逸な答えをされていました。だいたいのことは大丈夫だからやってみようというチャレンジ精神を後押しする格言でした(そんな意図は無いと思いますが)。
しかし、偽装問題やコンプライアンスの徹底が声高に叫ばれる中で、HDD=「はい、だいたい、大丈夫だと思います」は許されなくなっています。居酒屋では生ビールと発泡酒の表示に気を使い、テレビコマーシャルでは「CM上の演出です」とか「個人的な感想です」とテロップを入れなければならなくなりました。会社で若手社員が「大丈夫だと思います」などと言うと上司から「思いますじゃダメだろ」と叱られます。

 

❒結果オーライより過程オーライ❒

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HDD(はい だいたい 大丈夫だと思います)が許されない社会は正確性や安全性が強化され、成熟しているかのように見えます。しかし、厳密に正しい「結果」が求められるようになったことは「過程」を萎縮させる影響を与えてしまう危険をはらむかもしれません。最近、社会や企業で何か新しいこと、面白いことをしようとすると「大丈夫なのか」と待ったをかけられることが多くなった気がします。面白いアイデアや社会を変えるユニークな人たちは過程の段階で様々な方向からタックルにあい、良い結果を出す前につぶされてしまいます。昔は「それはうまくいくかもな、よし!やってみよう」でとりあえず走ってみて「結果オーライ」で企業や社会を良い方向に持って行けたスタープレイヤーが過程の段階ではねられ、窓際に追いやられ、何もしないのにリスク管理や厳密さを評価されるタックル係が中枢に集まってきているような気がします。そういったサイクルが始まれば若者は「何もしないほうが利口なんだ」と思うかもしれません。萎縮と衰退が加速され、ひいては日本の失速につながってくのではないかと思います。厳しさとHDDの両立はできないのでしょうか。

はじめまして

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はじめまして。お越しいただきありがとうございます。

少し変わったブログなのでご説明をさせてください。

 

 

 概要
このブログは現役ジャーナリスト(新聞・出版社の記者、フリーライターなど)が「紙面では書けないけど伝えたいこと」を自由に発信する場を目指して実験的に開設しました。テーマは「Uncensored=校閲なし」で会社の紙面ではデスクや編集委員からストップがかかるような内容を記者に書いてもらうことが目的です。

と、いうと事件の裏話や権力批判、スポンサーがらみの悪事などを暴露するのかと思われるかもしれませんがそうではありません。

サラリーマンジャーナリストであれば紙面のテンプレや常識に鑑みて攻めることができない内容を書いてみようということです。

本来、執筆に署名は必要なのですが、発信の自由度を担保するために匿名であることをお許しください。

 

新型ジャーナリズムを目指して
日本のジャーナリズムは大手マスメディアがほぼ独占的に取材の権限を持つ一方で、所属する記者たちは会社の枠組みを飛び越えた自由な発信ができません。世間の耳目であるべき新聞記者たちは「聞いたけど書けない」モノをたくさん抱えています。これは社会の知る権利にとって大きな損失ではないでしょうか。
ならば、取材ができる記者がブロガーやYouTuber並に自由闊達に発信できる場を作ろうという発想からこのブログは生まれました。大手メディアの記者の能力とフリーのネットニュースとの融合した世界的に見ても珍しい全く新しいマスメディアの形を目指します。

 

大手マスメディアと同じニュースを発信しても仕方がないので以下の2点を大切にします。

 

ストックニュース
現在の日本のニュースは日々起きたことを次々と報道する「フロー(流れ)型」が中心です。ネットの速報性が高まりこの傾向が加速する中、一度立ち止まってニュースを考えます。また、ニュースの題材が鮮度を過ぎたとしても、智恵や知見、視点や発想を蓄積できるニュースを目指します。

 

エンターテイニングニュース
生真面目に社会を憂うニュースは訴求力を失いました。ここでは「ヘェ」「オモシロイ」を大切にするニュースを目指します。時に彩りのある表現を使ってアタマよりココロを動かすニュースを目指します。

 

 

 

 運営者
直接的な運営管理、責任者は広い意味ではマスコミ業界関係者ではありますが、ニュースを追いかける記者ではありません。マスコミの知り合いが多く、酒場で話しているうちに自由に発信できる場所を作ってみようという流れになりました。ホームページの制作も同時並行で行っているのでIT関係に強い専門集団も関わっています。
今後、広く記者たちが参加できる執筆窓口も開設する予定です。