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【文化部】子供の読書離れはウソ「読書」の定義

今週のお題「読書の秋」

読書の秋と言われるのは秋の季節は日の入りが早く仕事も早く切り上げて帰宅するので自由な時間=秋の夜長が長いので読書をするのに最適だからだそうです。

と、言われても21世紀の日本。

農家の人でもない限り、日が落ちたから早く帰ってゆっくり本を読もうという話にならないのではないかと思います。

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最近、書店で見かける「バッグ付きファッション雑誌」

ラムネ付きおもちゃどころでない、潔さ。

素直にバッグを売るよりも、「バッグを買おう」と張り切っていった場所でない書店というとこで何気なくお求めやすい感じで買ってもらうのがビジネスモデルなんでしょうか。昔、「りぼん」とか「なかよし」とかの少女漫画の付録で紙製の小バッグみたいなのがついていた記憶がありますが、時代は進化したのですね(違)

もはや若者は読書なんかする気がないのでしょうか?

❒子どもの読書離れはウソ❒

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www.j-sla.or.jp

調査者:全国学校図書館協議会、毎日新聞社
調査時期:2018年6月第1・2週
調査対象:全国の小学生(4~6年生)・中学生(1~3年生)・高校生(1~3年生)の抽出調査
《小・中学校は都市規模別、高校は学科別にサンプル校を抽出し、各学年1クラスで実施》
小学生:2730人  中学生:2714人  高校生:2976人

 全国学校図書館協議会と毎日新聞が行った調査の結果を見ると、子供たちが読む本の数は微増、微減を繰り返しているものの長い目で見れば増加傾向にあります。今子供に「本を読みなさい」と叱っている親御さん世代のほうがよっぽど本を読んでいなかったのです。

※小学生→中学生→高校生と年代が上がっていくごとに読書離れが進んでいく傾向が読み取れます。これは長期間にわたって同じ傾向が見られます。小学生の読書は文章の短い絵本などを多読する傾向があるので純粋に読書量が多いとは言えないようです。高校生が本を読まなくなる理由は明確には出ていませんが、高校生になると部活だ恋愛だ受験勉強だと、読書以外のことが忙しいというポジティブな理由かもしれません。

もう一つ興味深いデータがあります。

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 同上より引用

最近、何冊本を読みましたかという質問に対して「0冊」と回答した子どもたちの割合=不読書率を調べたものです。こちらは割合が上がれば上がるほど読書離れが進んでいるということですが、やはり長い目で見ると下がっています。

 親御さん世代はよっぽど本が嫌いだったのでしょうか。

考えてみれば親御さん世代が中高生だった80年代なんてバブル真っただ中で日本中ツッパリとジュリアナ嬢だらけ、テレビをつければおニャン子クラブやねるとんで、「カンチ、S〇Xしよ!」の世代だったんだから、日本が一番、おバカさんだったかもしれませんね。

 ❒オトナだって読んでない❒

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www.niye.go.jp 

 ちょっと古い平成25年の独立行政法人 国立青少年教育振興機構のデータですが、オトナの読書時間を調べたものです。

60代や50代はさぞかし本を読んでいるのかと思いますが、20代と大差ありません。最近の若い人は本を読まないなんて言わせません。日本中であまねく世代があまり本を読んでいないことがわかります。

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ちなみに大学生だけは結構ちゃんと本を読んでいます。

ヒマなのと授業で無理やり読まされているだけの気もしますが。

 おもしろいというか、へ―そうなんだという話ですが、学歴や年収と読書の習慣には大きな相関性はないようです。高学歴高収入の人は知的で本を読んでいるというのはちょっと違うみたいです。

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 ❒読書の定義は変わっている❒f:id:uncensorednewz:20181121040659j:plain

 それでもオトナは漠然と本を読むのはいいことだというやや根拠のない論理を展開して子供に「読書をしろ」と言いますが、子どもたちが日々触れている文字情報は昔の読書量より多いかもしれません。そもそもメールLINEなどの私信やニュースやネットサーフィンも「文字を読む」という点では読書にカウントできる気がします。

テクノロジーの進化によって文字を読む形態が変わっているだけなのに、頭ごなしに「スマホやパソコンばっかり見てないで本を読みなさい」はデジタルネイティブの子どもたちからすると理解できないことかもしれません。

実際先ほどの統計に面白い部分があります。 

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 ん?

 国立青少年教育振興機構はスマホやパソコン、タブレットで文字を見ることもちゃんと読書にカウントしているようです。そうなると、若者のほうが読書をしていますね。やはり若者の読書離れは的外れと言わざるを得ないようです。

❒想像の翼はたいせつ❒f:id:uncensorednewz:20181121140558j:plain

じゃあ、純粋な意味での読書はいらないのかという議論になります。

紙に文字だけが印刷された本を読む醍醐味は文字だけの情報から登場人物の顔立ちや、場面場面の情景を想像・妄想しながら読み進めて、読み終わるときには自分の頭の中に自分だけの世界と思い出を焼き付けることができるということではないでしょうか。

登場人物やシーンの解釈は映画やドラマ、マンガに比べて多様で読んだ人それぞれの中で広がっているはずです。

パソコンやスマホのサイトには連想や妄想をかき消すように写真や動画があふれています。想像する訓練の教材としての本の価値はむしろ重要になっている気がします。

 

そうだ、本屋さんに行こう。